キスラー ヘリウム(Kistler Helium) LTA 6.3MHのインプレッション
ご要望がありましたのでキスラーのインプレ第一弾はこのHelium LTA 6.3MHにしたいと思います。今回購入したキスラーロッドの中ではHeliumⅡ LTXの7.0HとこのHelium LTA 6.3MHは特にお気に入りのロッドです。本当にこの二本に関しては非の打ち所がありません。。。
このロッドはジャークベイト/ライトテキサス&ジグのピッチング/スピナーベイトを中心に幅広く使えるバーサタイルモデルです。様々な用途に使えるロッドの中には、実際にある特定の用途で使い込むと中途半端なテーパーに感じてしまう物も多いと思いますが、このモデルに関してはそのような杞憂はないと思います。
私は主にジャークベイト用として購入しましたが、スピナーベイトをシャローでマシンガンキャストしながら早めに流していくようなシチュエーションでも、ベジテーションカバーとのコンタクトも丁度良い感じで非常に使いやすいです。感触としてロードランナーの630MHを軽くして張りを持たせたような感じで、あえてたとえるならGLXぽい630MHといった感じでしょうか。ちなみに・・・亀山の釣行記にも書いたように、バズベイトには少々硬すぎるようです。
ジャークベイトの使い心地に関しても申し分なく、ログやロングAの15Aなどのフルサイズジャークベイトから14A、レイダウンミノー レギュラーなどの中型クラスのジャークもし易く、きれのあるジャークを容易に演出できます。大型ミノー・ジャーークベイトのジャークのし易さという意味では私が過去に使用したロッドの中では最高の使い心地です。
ジャークベイトを使っていて唯一の難点はログなどの軽量ルアーを投げる時に若干慣れが必要ということがありますが、私はすぐに慣れましたので大した問題じゃないかもしれないですね。私はアンタレスARと組み合わせていますが、もう少し軽めのルアーが投げやすいスコーピオンMg 1000やアルデバランMgのようなリールもいいかも。
■キスラーロッド、LTAシリーズの仕様に関して
キスラーのヘリウム LTAシリーズは全部で3本購入しました(うち1本はバックオーダー中)が、手持ちの2本だけでもブランクの印象や使い心地、テーパーなど大分違います。私が持っているのが6.3MHと6.6Mという特性・用途が全く違うモデルということもありますが、それ以上にキスラー社の「自然発生的に生み出されたスパインをモデルに生かすというロッドデザイン哲学」という設計思想が大分影響しているように思えます。
例えばこのヘリウムLTAは軽量・高弾性のオリジナルシリーズですが、6.3MHが非常に軽く張りが強い印象があるのに対して、6.6Mのほうは大分「もっさり」している感じがするんです。同ブランドの同じシリーズでここまでブランクの印象が替わることは珍しいですよね。なのでキスラーのロッドを選ぶ時には他社のモデル以上に「実際に手にとって触ってから」購入するのが望ましいのですが、現状国内で店舗販売しているのはごく僅かでモデルも限られているので中々難しいものがあります。
あともう一点、特にロッドの見た目を気にする方にも注意が必要です(笑)。LTXやArgonに関しては後日お話しますが、キスラーは頻繁に仕様変更するメーカーで中には見た目(パーツ類)だけでなく、テーパーそのものが変わってしまうことがあるというのですから恐ろしい。。。
左が2008年モデルのLTA 6.3MH、右が2007年モデルのLTA 6.6M。
上が2007年モデルのLTA 6.6M、下が2008年モデルのLTA 6.3MH。
2007年も2008年モデルもガイドリングは同じブルーチタニウムコーティング ジルコニアリング、ガイドフレームはBatson社製ステンレスフレームのはずなのですが、なぜか2007年モデルは黒いフレームで2008年モデルはシルバーです。私はどちらも味わいがあって良いと思うのでいいのですが、よりブルーのジルコニアリングが映えるシルバーフレームが良いという人もいるとは思いますので見た目を気にする人は購入する際に確認すると良いでしょう。
下段のリールシート&グリップですが、これも私のモデルはちょいと変わっています2007年モデルの6.6Mのリールシートは本来、Batson社製のはずが私のはFujiのECSでグリップエンドも2008年仕様のコルク。2008年モデルのはずの6.3MHは同じくFujiのECSなのですが、グリップエンドは2007年仕様のEVAバットキャップ・・・といった感じで新旧混じっているんですよね。
ちなみに・・・2009年モデルは大幅に仕様が変わっていますが、未だに旧年度のパーツを使ったモデルが入荷することがあるらしいので、これらのことは今しばらく確認するといいかもね。