サイトマップ



最近の記事

Google
 

モータースポーツ F1

2007年10 月22日 (月)

【2007年F1】キミ・ライコネンが大逆転で初タイトル獲得

2007年F1最終戦ブラジルGPにおいてキミ・ライコネンが優勝し、初のワールドチャンピオンを獲得しました。これでフェラーリはコンストラクターズだけでなく、ドライバーズポイントでもTOPを獲ったことになり、久々のダブルタイトル獲得となりました。

今回のブラジルGPはルイス・ハミルトンによる、史上初のルーキーチャンピオン、初の黒人ドライバーチャンピオンがかかっていただけに注目もこちらに集まり、ポイント上も有利な状況にあるハミルトンと二年連続ワールドチャンピオンを獲得しているフェルナンド・アロンソの一騎討ちになるかと思われましたが、結果は幸運もあり最も不利だったライコネンが大逆転でワールドチャンピオンを獲得することになりました。でも今シーズンだけでなく、今まで散々不運な目に遭ってきたライコネンが獲るべきタイトルをやっと獲ったとも言えますよね。

やはり今回のポイントはレース序盤に起きたハミルトンのマシンのスローダウンが全てでしょうね。ギアボックス系のトラブルと思われるスローダウンで、ハミルトンは4位から一気に18位まで後退。なんとかマシンも自然回復し、怒涛の追い上げもかなわず最終的には7位に終わりドライバーズポイントでライコネンに1ポイント及ばず、アロンソと同ポイントでシーズンを終えました。ただ、この怒涛の追い上げ劇は彼が運だけでなく、運と実力と熱いハートを備えた素晴らしいドライバーであることを示したと思いますね。来年以降、F1が更に面白くなりそうです。

2007/10/23 追記

BMWとウイリアムズの違反と年間チャンピオンの行方

BMWとウィリアムズがレギューレーションより低い温度の燃料を使用していたとされる問題で、スチュワードのMTGの結果ペナルティが科せられなかったことに関して、マクラーレンが控訴する構えを見せています。マクラーレンの主張が通るとポイント差の関係でルイス・ハミルトンがドライバーズポイントでTOPになり、ライコネンの初タイトルが消えてしまうので結構大きな問題なのですが・・・マクラーレンの両ドライバーはこのマクラーレンの動きに反対のようです。以下、引用コメントです。

フェルナンド・アロンソ

「2007年ワールドチャンピオンにふさわしいのはライコネン。もしルイスがこんな形でタイトルを取るようなことがあれば、僕はこのスポーツ自体に困惑するよ」とコメント。

アロンソが言うと「ハミルトンだけにはタイトル獲らせたくない」という風に聞こえてしまいますね。今期の彼の言動は一環して見苦しいものでしたから・・・

ルイス・ハミルトン

「間違ってるよ。僕はトラック上でタイトルを取りたい。誰かが失格になった後、繰り上がるようなやり方は望んでいない。終盤で最もいい戦いをしたのはキミだった。それが取り上げられてしまうのはこのスポーツにとって損失だ」

相変わらず、やらしいまでの優等生発言(笑)。このやらしさが結構好きだったりします。

関連記事:ルイス・ハミルトン、F1中国グランプリで痛恨のリタイア
関連記事:雨の富士でルイス・ハミルトンがチャンピオンシップに王手
参考記事:【F1 最終戦】 ブラジルGP決勝結果 “キミ・ライコネンがワールドチャンピオン”
参考記事:F1ブラジルGP決勝、フェラーリが大逆転でダブルタイトル獲得!
参考記事:マクラーレン控訴へ 両ドライバーは反対

2007年10 月 7日 (日)

ルイス・ハミルトン、F1中国グランプリで痛恨のリタイア

上海インターナショナル・サーキットで行われているF1第16戦中国グランプリにおいて天才ルーキー、ルイス・ハミルトンがポールポジションからスタートしたものの、スタート時から履いていたインターミディエイトタイヤが限界にきたところでピットロードに入ったところ、曲がりきれずグラベルに突入。マシンが浮き上がってしまい走行不能となり、リタイアとなってしまいました。

F1史上初のルーキーワールドチャンピオン、また黒人ドライバー初のワールドチャンピオンがかかっていただけに非常に残念です。それにしてもマクラーレンのピット作戦には疑問が残りますね。作戦ミスというより、明らかにピットインするタイミングが遅すぎました。一度目のピットストップでドライタイヤに変えなかった判断はその後の天候を考えると微妙なものがありましたが、二回目ピットイン時のピットロード進入時にはすでにリアのタイヤは構造体がむき出しで、まともに走行できない状態になっていましたし・・・。せめて一回目でタイヤを同じインターミディエイトに交換していれば、このような事態にはならなかったでしょうねぇ。先週の富士でのアロンソといい上海でのハミルトンといい、ここにきて今期初のリタイアとは中々ドラマチックな展開ですな。

レースはそのままライコネンが逃げ切り今期五勝目。アロンソが序盤マッサをパスして同じく逃げ切り二位を確保したため、ハミルトンとのポイント差は12から一気に4に縮まりました。レース後の記者会見ではアロンソから「(ハミルトンとの)マシンのパフォーマンスは同じなので・・・」というような微妙な発言も・・・。ロン・デニスだけでなくメルセデス陣営からも批判を受けた事で引き下がったのか、単なる嫌味なのか良く分かりませんね。

何はともあれ最終戦のブラジルグランプリが楽しみになったことだけは確かで、ドライバーにとっては体力的に厳しいと言われる「反時計回り」サーキットでのレースを制するのは誰か、見ごたえのあるチャンピオンシップ争いになってきました。

関連記事:雨の富士でルイス・ハミルトンがチャンピオンシップに王手
参考記事:【F1 第16戦】 中国GP 決勝結果
参考記事:F1中国GP、大波乱でフェラーリ逆転優勝!
参考記事:ルーキーチャンピオン王手のL.ハミルトン「ベストを尽くすよ」

2007年9 月30日 (日)

雨の富士でルイス・ハミルトンがチャンピオンシップに王手

今日はやはりこの話題しかないでしょう。30年ぶりに富士スピードウェイで開催されたF1第15戦・日本グランプリルイス・ハミルトンが優勝、ドライバーズポイント二位のアロンソがリタイアした為ポイントが12差となりチャンピオンシップに王手をかけました。

今日の富士スピードウェイは前日の予選時から続く雨で完全なウェットコンディション、このため決勝レース開始時はセーフティーカーが先導する形で始まりました。決勝開始時は雨量もそこそこある中で始まったにも関わらず、勝負をかけるためか深溝のエクストリームウエットタイヤではなく浅溝のスタンダードウエットタイヤを選択しているチームもおり、このスタンダードウエットを選択したチームの中には予選で三位・四位のフェラーリ勢も。ただ賭けに失敗したかスタンダードからエクストリームへ交換するチームが続出、このセーフティーカー先導中にライコネン&マッサ共にピットインしてエクストリームへ交換と相成りました。これがなければ上位陣の争いはもう少し緊張感のあるものになっていたかもしれませんね。今日のフェラーリのピット作戦はこれ以外にもちぐはぐな場面が多かったです。

こんな状況の中でタイヤ&ブレーキが温まりにくいことと、後続への牽制のためか先頭のルイス・ハミルトンはセーフティカーとの間合いを計りながらトリッキーな急加速・急制動を繰り返し、万全の体制でセーフティーカーが引っ込むのを待ち構えていました。先頭がこんな調子なのと雨による視界の悪さで一時は危ない場面も。。。このあたりのかけひきはF1ルーキーとはいえ、幼い頃からの豊富なレースがあるハミルトンならではですね。相変わらず化け物じみた冷静さを持つルーキー君です。

20周目セーフティカーが引き、いよいよレース再開となったラップの第一コーナーいきなり接触する車が続出。ハミルトン&アロンソの2TOPは無事に抜けたものの、後方でニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)とジェンソン・バトン(HONDA)が接触しバトンのHONDAマシンはフロントウイングを破損。この後も後続は接触・スピンなどのトラブルが続出する中、ルイス・ハミルトンは一度軽いコースアウトをしたのみで、危なげなくTOPをキープ。43周目にアロンソが100Rを抜けてヘアピンに向かうところでウォールに接触しフロント、リア共にパーツを破損させてしまいマシンストップ。アロンソはそのままリタイアとなり、この時点でルイス・ハミルトンのチャンピオンシップ王手が現実のものになってきました。

それにしてもバトンの度重なるトラブルは本当に残念でしたね。今期のホンダマシンはシャーシのセッティングが中々決まらず、ダウンフォースを過大にすることでなんとか走れるという状態だった為、今回の富士ようなヘビーウェットコンディションは他チームとの差を埋めるチャンスだったんですけどね・・・。実際今回のホンダは雨に絞ってセッティングを出していたらしく予選から良いタイムを出しており、バトンも予選で今期最高位の七位だっただけに残念です。

レースはその後ハミルトンがトップを守りきりポールトゥウィンを達成。F1の新人タイ記録となるシーズン4勝目を挙げて、例のスパイ事件のペナルティでコンストラクターズチャンピオンの権利を剥奪されたマクラーレンに今季8勝目をもたらしました。一方終盤はシーズン前はハミルトン同様に注目されていたルーキー、ル ノーのヘイッキ・コバライネンと同郷のキミ・ライコネンが激しい二位争いを展開したり、マッサが激しく追い上げて六位入賞を果たしたりと中々見ごたえのあるレース展開。ヘイッキ・コバライネンはライコネンの猛追をかわし、自身初の表彰台をつかみました。

今回の日本グランプリはF1新時代を予感させるレースになりましたね。個人的にはハミルトンの出現のおかげでF1に再び興味が戻ってきたので、是非とも史上初のルーキーでのチャンピオンシップを獲得してもらいたいものです。

2007/10/02 追記

どうもフェラーリのタイヤ選択は判断ミスという要素よりも事前の告知ミスが大きかったみたいですね。フェラーリ側は「全車エクストリームウェット装着」というEメールを見ていなかったためだとが主張しているそうです。そもそもメールが届いていなかったのか見ていなかっただけなのか、ちょっと分からないですよね。そんなことよりも、このような重要な周知事項がメールで行われていることに驚きましたが・・・

以下、ライコネンのコメント。
「チームはスタンダードウェット(インターミディエイト)でスタートすると決めていたんだ。でも雨はどんどん強くなっていった」
「全員がフルウェットを履かなきゃいけなかったらしいけど、FIAやレースコントロールはそのことを開始前に僕らに伝えるのを忘れたようだ。だから急いでピットに入って履き替えたんだよ」

ただ現在のフェラーリはマクラーレン以上にチーム事情がよくないと言われているだけに、この主張をそのまま受け取っていいか、チーム事情に絡む内部の問題なのか釈然としませんね。そもそもあのコンディションでインターミディエイト履くのもどうかと思いますし・・・

2007/10/06 追記

ルイス・ハミルトン、日本GPセーフティカーランでの行動にペナルティ無しと裁定

前述したセーフティカーラン時のハミルトンのトリッキーな動きに関して、他のF1ドライバー達は怒り心頭のようですね。YouTubeなどの画像解析から一時は追突してしまったベッテルだけでなくハミルトンも処分を受けるのでは・・・と言われていましたが結局お咎め無しとなったようです。以下、carviewからの転載です。

被害者となったウェーバーも、「彼(ハミルトン)はセーフティカーランのときにふざけた真似をしてくれた。レース前のドライバーズミーティングであのような事態を想定して話したときも、ルイスは同じ速度をキープすると誓っていたはずなのに、実際は全く守られなかった」と、ハミルトンが故意にスピードを極度に抑えたとして怒り心頭だった。

この件でハミルトンはFIAから事情聴取を受けたようですが結果は無罪。またベッテルに課せられるはずだった10グリッド降格処分も取り消されているようです。そりゃそうだわな・・・。

関連記事:ルイス・ハミルトン、F1中国グランプリで痛恨のリタイア
参考記事:【F1】新生富士での日本GP予選、マクラーレン&フェラーリの雨バトル!
参考記事:F1日本GP、雨が大波乱を演出、マクラーレンが今季8勝目!